契約書・就業規則

そもそも契約書チェック・レビューとは?

契約書チェックとは、既に作成した契約書、あるいは、これから作成しようとしている契約書や就業規則が、取引に関係している法令の規定に反していないか、取引内容に照らして、不足している規定の有無、会社にとって不利となる規定の有無を確認する作業を言います。

インターネットの書式では、取引ごとの具体的な事情が考慮されておらず、知らず知らず会社にとって不利となる規定が盛り込まれていることもしばしばです。例えば、「大阪」の事業者であるにもかかわらず、合意管轄が「東京」地方裁判所となっている契約書を採用しているケースがありました(なお、合意管轄とは、取引相手の住所に関わらず、裁判沙汰になれば合意している土地の裁判所で裁判手続を行うことができる合意を指します)。

契約書の種類には、売買契約書、雇用契約書、請負契約書、業務委託契約書といった民法に規定された典型的な契約書から、民法に規定されていない非定型的な契約書まで多種にわたり、各契約書の種類や分量によって、契約書チェックの作業の難易度や労力は変わります。

レビューの必要性―契約書―

そもそも契約書は、何故作成するのでしょうか?
契約書とは、取引当事者が合意した取引内容を、事後的に客観的に証明できるようにするために作成されるものです。つまり、取引を始めた後、何かトラブルが生じたとしても、当事者以外の第三者が見ても、取引内容や取引のルールを分かるようにしておくルールです。

契約書を作成する際に中身を特に精査することなく、言われるままに署名捺印したり、過去の書式を使いまわしてしまっていることはよくあると思います。全く契約書を作らないケースよりもまだマシですが、このような杜撰な契約手続では、いざ紛争が生じてしまった時に十分な対処ができないリスクがあり、わざわざ契約書を作成しておいた意義を無駄にしてしまいます。

また、取引に関係する法令は年々改正されていきます。そのため、かつて作成した契約書を更新することなく使いまわしてしまうと、いつのまにか、契約書が現行法令に適合しない違法・無効なものになってしまっているリスクもあります。
そのため、取引関係の維持や紛争の予防のためにも、契約書は最新の法令や判例、取引内容の特性などを踏まえたものであることが必要であり、そのためにも、契約書のチェックが重要となります。

レビューの必要性―就業規則―

就業規則とは、給与体系や労働時間といった労働条件、労働者が守るべき職場内の規律やルールなどをまとめた規則のことです。
なぜ、就業規則を定めておく必要があるのでしょうか?

そもそも、常時10人以上の従業員を使用する事業者は、労働基準法第89条の規定により、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督 署長に届け出なければならないとされています。また、適切な内容の就業規則は、社内の労務管理に必要不可欠です。具体的には、就業規則は、雇用契約書や労働条件通知書に不足がある事項を補充する役割を果たしますので、雇用契約の統一的な管理を行うことができます。また、就業規則で懲戒規定を整備しておくことで、問題社員が問題行為を行ったときに適切に懲戒処分を行うことができます。

さらに、雇用関連の各種助成金を申請するためには、就業規則の策定は不可欠です。
このように、いろいろな理由から就業規則の作成は、事業運営上、必須です。しかし、その就業規則の内容に不備があると、適切な労務管理を行うことができません。そのため、就業規則は、事業規模や従業員の人数等に応じた適切な内容であることが必要です。

契約書・就業規則チェック・レビューを弁護士に依頼するメリットは?

上述したように、使い回しの契約書や書式では、曖昧な表現が多かったり、現行の法令に適合しておらず無効となる場合があり、将来的に紛争のきっかけとなったり、あるいは、紛争が生じた場合の有力な証拠として使えないリスクがあります。
そこで、法律専門家である弁護士に契約書チェックを依頼した場合のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

①現行の法令や判例を踏まえた規定の改定

法令の改正や判例変更は、定期的に行われ、その都度これに応じた規定の改定が必要となります。
そのため、各業界団体が作成している書式や過去に使用した契約書の使い回しを続けてしまうと、法令の改正を反映できておらず、該当する条項が無効となってしまうこともあります。
弁護士に契約書チェックを依頼すれば、各規定が最新の法令や判例に適合しているかを確認することができます。

②取引内容やその他合意内容を踏まえた規定の明確化

書式を利用する場合や過去の契約書を使い回す場合、各取引の特殊性や取引における立場を踏まえない定型的な内容になりがちです。
弁護士に依頼することで、それぞれの取引の内容等を踏まえて契約書を作成することができます。さらに、曖昧な規定を排除することで、将来の紛争を未然に予防することも期待できます。

③紛争時の有力な客観証拠となる

契約書で記載のない事項について、口頭で合意ができていたとしても、後日、紛争に発展した際、口頭による合意だけでは、立証がとても困難となります。
取引当初は順調で、双方の関係も良好であれば、口頭のみの取引でも、さほど問題にはならないでしょうが、いざ紛争に発展してしまった段階では、時すでに遅しとなります。契約書などの書類がないためにこちらの主張の裏付けができなくなる事態も生じ得ます。
弁護士による契約書チェックを経た契約書を作成しておけば、いざ紛争となった時には、自社の主張を基礎付ける有力な証拠となります。

④対等な取引の実現

取引に際して、取引先から送付された契約書を、中身を十分に精査することなく、言われるまま署名捺印してしまう、ということはよくあります。特に中小企業においては、取引先とのパワーバランスから契約書の内容を指摘しにくいことはあると思います。
しかし、一方的に不利な内容の契約を押し付けられ不利益を被ることがあり、結果的に取引関係も悪化することがあります。
そこで、長期の安定した取引関係を実現させることを目的とした、弁護士による契約書チェック制度を契約締結の通常フローに組み込み、これを予め取引先に告知しておくことで、対等で安定した取引関係を実現させます。

当事務所に依頼するメリット

契約書チェックや契約書作成にお困りな場合、当事務所にご相談ください。
当事務所にご依頼いただいた場合の特徴は以下のとおりです。

  • 契約書・就業規則 レビュー作成
  • 貴社の状況に合わせたご提案
  • AI活用による迅速な対応

予防的な側面を踏まえたレビュー作成

契約書のチェックを行う最大の利点は問題を未然に防ぐことができることです。雛形を利用したまま問題が起きていない状況が続いていると、チェックや変更の必要性の意識が低くなってしまうかもしれませんが、そういった状況を継続していると、結果として大きな問題に発展してしまう可能性もあります。当事務所ではしっかりと問題を防ぐための予防的な側面を踏まえて、レビューを作成いたします。

貴社の状況に合わせたチェック・レビューの実施

当事務所では契約書のチェックをただ行うだけではなく、まずは業種・現状の状況等をヒアリングさせていただきます。業種によっても契約書によるトラブルの大きさも異なりますので、そういった背景を含めたうえで契約書・就業規則のチェック・レビューを行います。

AIツールを活用した迅速な対応を実現

当事務所では契約書・就業規則についてAIツールを利用して瞬時に契約書の問題点や課題を検出し、Wordへの連携を行い契約書の修正を即時に実現させます。また、AIツールのレビュー結果に対して、弁護士個人が再度レビューを行いダブルチェックをすることで抜け漏れを防ぎます。
これまで手作業で行っていた契約書レビューをAIツールを活用させることで、時間短縮とレビュー費用の節減を劇的に進めることができます。

また、契約書チェックや契約書作成の弁護士費用は、以下のとおりです。

コース サービス内容 納期 類型 ※1 費用 ※2
契約書チェック 依頼社様が既に作成されている契約書をAIツールと弁護士によるダブルチェックを行い、法的な問題点をアドバイスします。 1週間 定型 5,500円/枚
非定型 11,000円/枚
3日以内 定型 11,000円/枚
非定型 22,000円/枚

※1:契約書の定型 or 非定型は、契約書類型一覧をご参照ください。

※2:A4サイズ、1枚500文字までを基準とします。

コース サービス内容 納期 類型 ※1 費用 ※2
契約書作成 依頼社様から取引内容等を聴取しまして、ご要望に沿った契約書を作成します。※3 1週間 定型 11,000円/枚
非定型 22,000円/枚
3日以内 定型 15,000円/枚
非定型 25,000円/枚

※3:ご提案しました契約書の修正・変更は3回までとします。
  ただし、基本となる取引内容の変更に伴う修正・変更は別途料金が発生します。

契約書の内容にご不安があれば、一度お気軽にご相談ください。