テレビや週刊誌で芸能人などの著名人の不倫が報道されるようになり、社会問題にもなるケースが少なくありません。その影響もあり、会社が社内不倫に対して非常に厳しい処分を下すことも珍しくありません。しかし、社内不倫を理由に安易に解雇処分をすることは避けなければなりません。
今回は、社内不倫が発覚した場合、解雇という処分は法的に認められるのか、弁護士が徹底解説します。
社内不倫で懲戒処分は可能か?
社内不倫は従業員の私生活上の行為であるため、その事実のみを理由として直ちに懲戒処分を下すことは、原則として困難です。しかし、社内不倫が会社の企業秩序を著しく乱し、あるいは業務に具体的な支障をきたすなど、一定の条件を満たす場合には、懲戒処分の対象となり得ます。
次項では、社内不倫に対する懲戒処分を検討する際に特に重要となる3つのポイントについて詳しく解説していきます。
懲戒処分できる場合は限られている
社内の従業員同士が不倫をしたことで、社内秩序が乱れている場合には、たとえプライベートの問題であっても、使用者やその他の従業員に対する悪影響を及ぼすものですから、懲戒処分の対象となります。
社内秩序が乱れている場合とは、企業運営に具体的な影響を及ぼしている場合や企業の名誉・信用を傷つけている場合に限られます。
例えば、社内不倫が原因で、取引先との取引関係に支障が生じた、関係者が会社に乗り込み、その対応に追われたため業務に支障が出たといった具体的な支障が生じることまで求められます。
また、以下の場合には、社内不倫とは別の懲戒事由にもあたるため、これらを合わせて懲戒処分とすることもできます。
• 就業時間中に不倫行為に及んでいた
• 社内メールを私的利用していた
• 不倫を行うためにシフト表を操作していた
• 会社負担の出張先のホテルで不倫を行なった
• 事務所内施設を利用して不倫をしていた
懲戒処分とするかの判断要素
単に、社内不倫によって空気が重くなった、雰囲気が悪くなったという主観的な事情では、社内秩序が乱れたとは言いにくいでしょう。
懲戒処分の対象となるかは以下の事情を考慮して検討する必要があります。
• 職位上の立場や責任
• 当事者間の関係(同列か上司部下か)
• 不倫が行われた場所や時間帯(業務外か、事務所内か、出張先の宿泊先か)
• 会社に与えた影響の内容や程度
• 社内メールや社内携帯の不正利用の有無
取引先との不倫
取引先関係者や顧客との不倫の場合、企業秩序を害するだけでなく、取引先との関係性を悪化させ、取引中止や取引料の減少といった営業上の損失を招くおそれがあります。
そのため、取引先関係者との不倫は、懲戒処分の対象になります。
取引先と自社の関係性や取引額、不倫によって生じた損失額等を踏まえながら、懲戒処分の種類を選択することになります。
社内不倫に企業が対応すべき理由
従業員の不倫は、本来、個人のプライベートな問題であり、企業がその行為に過度に介入すべきではありません。しかし、不倫関係が会社の業務に具体的な悪影響を及ぼす場合には、企業はこれを放置するべきではありません。
以下の項目では、企業が社内不倫を放置せずに適切に対応するべき理由を解説します。
職場秩序の乱れや生産性の低下を招く
社内不倫は、従業員個人のプライベートな問題と捉えられがちですが、その影響は職場全体に及ぶことが少なくありません。当事者間の個人的な感情的な対立や摩擦が職場に持ち込まれれば、職場の雰囲気が悪化し、周囲の従業員の業務効率や集中力を著しく低下させる可能性があります。
さらに、従業員同士で不倫を行うことで、公正な評価や判断を妨げるだけでなく、他の従業員の不満や不信感を生み出し、健全な人間関係を損なう可能性があります。また、社内に不倫に関する噂話や憶測が広まれば、職場全体の風紀が乱れ、チームワークが阻害されるリスクを招くことにもなりかねません。加えて、当事者たちが業務時間中に私的な連絡を取り合ったり、業務に集中できなかったりすることは、本人たちの業務効率を下げるだけでなく、連携する周囲の従業員の生産性までも低下させる可能性があります。
企業の社会的信用の失墜を招く
社内不倫は、情報が外部に漏洩した場合に企業の信用を大きく損なうリスクをはらんでいます。特にSNS等を通じて情報が拡散されると、企業のコンプライアンス意識や管理体制が問われ、企業イメージが著しく低下する可能性があります。こうした情報がインターネット上で広まれば、世間からの信頼を失い、ブランド価値の毀損は避けられないでしょう。
もし不倫の当事者が会社の「顔」ともいえる役員や、顧客と接する機会の多い営業担当者であった場合、その影響は大きくなるかもしれません。経営層の不倫は企業イメージに大きく影響し、従業員や取引先の信頼を失うリスクも指摘されており、既存の顧客や取引先からの信用を失い、新たな契約の獲得が困難になるなど、ビジネスに直接的な打撃を与えかねません。
さらに、企業の評判悪化は採用活動にも悪影響を及ぼします。「風紀が乱れている会社」という印象は、企業文化や倫理観を重視する優秀な人材から敬遠される要因となり、将来的な人材確保を困難にする可能性も生じるでしょう。
法的な責任を問われる可能性
従業員の不倫問題には、企業が法的な責任を問われる可能性があります。
例えば、上司がその地位や優位性を利用して部下と不倫関係になった場合は、セクハラ問題に発展する可能性が高まります。会社は「職場環境配慮義務」を怠ったとして、損害賠償責任を問われる可能性があります。
また、社内不倫を放置した結果、職場環境が悪化し、他の従業員の業務に支障が生じた場合には、会社は職場環境配慮義務の違反として不法行為責任を問われる可能性もあります。企業には従業員が健全に働ける環境を提供する義務があるため、不倫が職場にもたらす悪影響を決して軽視してはなりません。
【5ステップ】社内不倫が発覚した際の具体的な対応フロー
社内不倫が発覚した際、企業は感情的にならず、冷静かつ客観的な手順を踏むことが極めて重要です。不適切な対応は、さらなる法的トラブルや企業イメージの悪化を招きかねないため、迅速かつ慎重な行動が求められます。
本項では、5つの具体的なステップの概要を紹介していきます。以下の手順に沿って対応することが、法的リスクを最小限に抑え、職場の秩序を回復することにつながります。
ステップ1:客観的な証拠収集と事実確認
社内不倫が発覚した際、企業は匿名の通報や社内の噂、憶測に安易に惑わされることなく、客観的な情報収集と事実確認に徹することが極めて重要です。感情的な判断や早まった対応は、プライバシー権の侵害や名誉毀損などの新たな法的リスクを招きかねません。
企業が社内不倫を認定するにあたって、収集すべき客観的な情報としては、以下の点が挙げられます。
- PCのログ
- 勤怠記録
- 出張や経費の申請記録
- 業務用のチャット履歴
- 関係者からのヒアリング
調査にあたっては、個人のプライバシーに最大限配慮しなければなりません。業務と直接関係のない私的な領域への過度な介入は控えなければなりません。PCのログやメール内容を閲覧する場合は、あらかじめ就業規則に調査のために閲覧等ができる旨を明記しておくことで労使間のトラブルを回避することができます。
このステップにより、収集した情報や証拠を踏まえて、「いつ、どこで、誰が、何をしたか」といった具体的な事実関係を客観的に認定していきます。
ステップ2:当事者へのヒアリング
客観的な情報収集と事実確認を終えた後、当事者へのヒアリングを実施します。具体的には、不倫の有無やそれが業務に与えた影響などを確認する目的であることを明示した上で、当事者に事実関係の確認を進めていきます。
ヒアリングの実施にあたっては、以下の点に細心の注意を払う必要があります。
- 実施場所:人目につかない会議室で実施します。
- 担当者:人事担当者や直属の上長など、2~3名で臨むのが望ましいです。社内不倫の利害関係者は関与させないように注意します。
- 質問内容:企業秩序への影響という観点に絞り込み、不倫の具体的な内容など業務に無関係なプライベートに過度に踏み込むことは控える必要があります。過度な詮索は、名誉毀損などの法的リスクを招く可能性があるため注意が必要です。
ヒアリングで聴取した内容は必ず記録に残し、後々のトラブルを防ぐためにも、その内容に間違いがないか当事者本人に確認させた上で署名をもらう必要があります。
ステップ3:懲戒処分の種類と内容の検討
ステップ1とステップ2で収集した事実情報とヒアリング結果を踏まえ、懲戒処分の妥当性および具体的な内容を検討します。懲戒処分には、行為の軽重に応じて以下の種類があります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 戒告・譴責 | 始末書を提出させ、将来を戒める最も軽い処分です。 |
| 減給 | 労働基準法に基づき、賃金の一部を減額する処分です。 |
| 出勤停止 | 一定期間の出勤を禁止し、その間の賃金を支給しない処分です。 |
| 降格 | 役職や職位を引き下げることで、給与も減少します。 |
| 諭旨解雇 | 会社が退職を勧告し、応じない場合には懲戒解雇とする処分です。 |
| 懲戒解雇 | 最も重い処分で、即時解雇や退職金不支給となる場合もあります。 |
処分の重さを決定する際は、一律に定義することはできず、①対象者の地位や権限、職務内容、②交際の態様や交際期間、③会社の規模、業態、④企業運営に影響度等に照らし、企業秩序に対してどの程度影響があったのかを個別具体的に判断する必要があります。特に、諭旨解雇や懲戒解雇といった重い処分を下す場合は、その選択が「懲戒権の濫用」と判断されないよう、客観的な合理性と社会的な相当性が不可欠です。社内不倫に対する懲戒処分としては、一般的にけん責、減給、出勤停止が選択されるケースが多いとされています。
地位や職務内容
例えば、上司という立場を用いて部下と不倫関係に及んだ場合には、社内不倫が企業秩序に及ぼす影響は小さいものとは言えません。また、社内不倫をした労働者の職務内容が高度の倫理感が求められる性質のものである場合、社内不倫によって当該職務や企業に対する信用性が毀損されるため、企業秩序への影響を認める事情になりえます。
交際の態様
社内不倫が、業務時間中や会社施設内で行われている場合には、社内秩序に与える影響は小さくありません。また、出張の機会に不倫相手を同行させて不倫に及んでいた場合にも同様です。
他方で、退社後や休日などの私生活上の機会に不倫に及んでいた場合には、たとえ同僚同士の不倫であっても、企業秩序への影響はそれほど大きいとはいえません。
会社の業種や規模
当該企業が社員数の少ない小規模企業である場合、社員間の関係性が密であるため、企業規模の大きい場合と比較して、社内不倫が社内秩序に及ぼす影響度は大きくなる可能性があります。また、業務内容に公共性があったり、高度の倫理性を求められる場合にも、社内不倫の影響度は大きくなる傾向です。
企業運営に対する影響の有無や程度
不倫関係にある者が、職務上の権限を濫用して、不倫相手に対して、職務上の便宜を図ったり、人事評価を不当に有利に扱うなどの不正があった場合には、社内不倫によって企業運営に大きな悪影響が生じているものといえます。また、社内不倫の事実が、取引先に知られたり、SNS等を通じて拡散されたことで、取引関係が終了するなどの具体的な損失が生じている場合にも、企業運営に対して大きな悪影響が生じたといえます。
ステップ4:配置転換の実施
社内不倫による職場環境への悪影響を払拭させ、健全な職場秩序を維持・回復するため、懲戒処分とは別に、当事者の配置転換や異動を検討する必要があるでしょう。これらの措置は、不倫関係にある従業員同士の物理的な接触を断ち、さらなるトラブルの発生や業務への支障を防ぐ有効な手段となり得ます。
ただし、配置転換や異動を実施する際は、次の点に留意し、慎重に判断することが不可欠です。
業務上の必要性と従業員が受ける不利益を慎重に比較検討します。特に、業務上の必要性がない場合や、不当な目的による異動、あるいは労働者が「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益」を負う異動は、人事権の濫用と判断される可能性があります。
特定の従業員を退職に追い込むことを目的とした異動は控えるべきです。目的はあくまで職場環境の正常化であり、懲罰的な意味合いが強くならないようにすることが大切です。
ステップ5:職場環境の正常化のための事後的なフォロー
懲戒処分や配置転換といった対応が完了した後も、企業が果たすべき役割は継続します。社内不倫の問題は、当事者だけでなく、他の従業員にも動揺や不信感を広げ、職場環境を悪化させる可能性があります。そのため、継続的に職場環境を観察し、動揺が広がっていないか、チームワークが阻害されていないかを確認することが不可欠です。
社内不倫の再発防止策としては、以下の取り組みが有効です。
- 新入社員研修や管理職研修などに、社内不倫に関する具体的なトラブル事例や懲戒事例を盛り込み、従業員の意識向上を図る。
- 定期的な研修プログラムがない場合は、臨時の社員研修の実施も検討する。
社内不倫を理由に解雇できるか?
社内不倫によって企業風土が乱れたとしても、これを理由とした解雇処分は無効とされる可能性が高いでしょう。
解雇処分は、従業員の立場を一方的に奪う、非常に重い処分です。
そのため、解雇処分が有効となるためには、解雇とする合理的な理由があり、解雇することが社会的に相当といえることが必要です。
たとえ社内不倫により企業秩序が乱れたとしても、それのみを理由とする解雇処分は、重過ぎる処分といえ、無効となる可能性が高いでしょう。
社内不倫の解雇に関する事例
社内不倫のみを理由とする解雇は不当解雇となり無効となることが多いです。
旭川地裁平成元年12月27日判決
事案
女性社員が妻子ある男性社員と交際したことを理由に解雇された事案です。
判断
不倫は、社会的に非難される行為であり、就業規則に定める素行不良であるといえる。しかし、「職場の風紀・秩序を乱した」とは、企業運営に具体的に影響を与えるものに限られると解すべきであるところ、会社の風紀等を乱して企業運営に影響が生じたとは認めがたいとして、解雇は無効とされました。
名古屋地裁昭和56年7月10日判決
事案
自動車学校のスクールバスの運転手として勤務していた社員が女性教習生と懇意となり、それが近隣への噂となり受講生の減少を招いたとして懲戒解雇した事案です。
判断
損害額を具体的に把握することができず、両者の関係におけるトラブルは女性教習生側に原因があり、再発の恐れは少なく、かつ近隣の噂が企業運営に具体的な影響を与えたか否か判断できないことから解雇は無効としました。
大阪地裁平28年5月17日
事案
妻子ある男性社員が、不倫相手の女性社員と出退勤時間を合わせたり、昼食時間を合わせたりするために、男性社員のシフトを早出にしたり、女性社員の勤務シフトを変更した場合に懲戒解雇が有効かが争われた事案があります
判断
勤務シフトに関する労働者の行為は不適切なものであり、しかも、上司から注意を受けたにもかかわらず、不倫を改めようともしなかったというのであるから、懲戒処分事由や配転事由には該当するものの、解雇処分はいささか重過ぎるといわざるを得ないとして、解雇を無効としました。
大阪地裁平成9年8月29日
事案
妻子を有する教師が生徒の母親と不倫関係となり、職場から懲戒解雇された事案です。
判断
教育者として相応しい高度な倫理と厳しい自律心が求められるところ、生徒の母親との不倫は社会生活上の倫理や教育者に要求される倫理に反していることから、懲戒解雇が相当性を欠き懲戒権を濫用したものとはいえず、解雇は有効と判断しました。
解雇の前に退職勧奨を行う
不倫を行った社員に対して、退職勧奨することが考えられます。退職勧奨とは、企業が従業員に対して、退職を勧めることです。
退職勧奨はあくまでも企業から社員への勧誘であり、従業員の自由な意思により退職するか否かを決断させるものです。そのため、勧誘のレベルを超えて、応じなければ解雇する、退職金を不支給とするといった言葉を述べて退職を強要すると、社員から損害賠償を受けるリスクがあります。
退職勧奨の結果、社員が退職の途を選んだ場合には、合意書を作成しておきます。退職後の紛争を予防するため、退職届の提出だけでなく、退職条件を記載した合意書を作成することが重要です。

解雇処分が無効となった場合の負担
解雇処分が無効となれば使用者には様々な負担が生じます。
以下のような様々な負担を回避するためにも、拙速な解雇処分は控えなければなりません。
バックペイの支払い
解雇が無効となれば、解雇処分から解決時までの給与を払う必要が生じます。
解雇が無効となれば労働契約は継続していることになります。
本来、ノーワークノーペイですから、社員が仕事をしていないのであれば給与を払う必要はないはずです。
しかし、企業の一方的な解雇処分によって、これを受けた労働者は仕事をしたくてもできない状態に置かれています。
そのような状況にまで、ノーワークノーペイを貫くことは、労働者にとって酷です。
そこで、たとえ労務を提供していなかっとしても、解雇が無効となれば、労働者に対して給与相当額を支払わなければなりません。
この給与相当額をバックペイと呼びます。
解決金の支払い
解雇が無効となれば、バックペイとは別に解決金を支払う必要が生じる場合があります。
解雇が無効となれば、雇用契約は存続していることになります。
しかし、解雇処分によって、労使間の関係性は修復できない程に破綻しています。
企業としては、解雇をした労働者の復職を希望しないのが通常です。
そのため、雇用契約を終了させるため、企業は労働者に対して解決金を支払うことを要します。
解決金の金額は、解雇の違法性の程度や選択した手続(労働審判か訴訟か)等によって変わります。
残業代の支払い
解雇処分がきっかけとなり、これまでの残業代の請求を受ける場合があります。
残業代の時効が、令和2年4月1日から、2年から3年に伸長されました。時効が伸びたことは、改正前よりも残業代の負担が1.5倍になることを意味します。
先ほどのバックペイや解決金に加えて、3年分の残業代が加算されることになるため、使用者側の経済的な負担はかなり大きいものになります。
裁判手続きに伴う負担
社員が解雇処分の有効性を争う場合には、訴訟外での合意ができなければ、社員は、企業を相手方とする労働審判の申立てや訴訟提起を行うことになります。
労働審判であれば3回の審判期日以内で審理が終結しますから、比較的早い手続きといえます。しかし、代理人弁護士を就けずに対応することは難しいでしょう。
訴訟手続きであれば、短くても1年以上の期間を要します。その上、専門性の高い手続きですから、弁護士を代理人として就けるのが一般的です。
このように、無効となる解雇処分を行うと、社員から労働審判の申立てや訴訟提起を受ける可能性が高いため、企業は、裁判手続きに対応するために必要となる弁護士費用を負担せざるを得なくなります。
✓裁判所の労働審判の解説はこちら
社内不倫の問題は弁護士に相談を
これまで述べてきた通り、社内不倫は単なる個人のプライベートな問題として片付けられるものではありません。一度発覚すれば、職場秩序の乱れ、従業員の生産性低下、さらには企業の社会的信用の失墜といった深刻な影響を企業にもたらす可能性があります。最悪の場合には、使用者責任など法的責任を問われるリスクも生じます。
しかしながら、社内不倫を理由に安易に解雇などの重い懲戒処分を下すことは、不当解雇として争われ、法的に無効となる可能性が高いと言えます。解雇処分に客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が認められなければ、企業は多額の賃金(バックペイ)や慰謝料の支払いを命じられる可能性もあります。社内不倫のみを理由とした厳しい処分は、特に悪質なケースを除き無効と判断される傾向にあるため、解雇をはじめ懲戒処分の判断には極めて慎重な検討が不可欠です。
社内不倫が発覚した際の対応プロセスには、事実確認の方法、当事者のプライバシーへの配慮、処分の妥当性など、多岐にわたる専門的な知識と経験が必要です。自社のみの判断で対応を進めることは、不適切な手続きや判断ミスを招き、さらなる法的トラブルや企業イメージの悪化を引き起こす危険性があるでしょう。
このような複雑な社内不倫問題に直面した際は、労働問題に詳しい弁護士への相談を強く推奨します。弁護士は、個別の事案に応じた最適な解決策を提案し、法的なリスクを最小限に抑えるための適切なアドバイスを提供してくれるでしょう。
当事務所には、中小企業診断士である弁護士が在籍しており、中小企業法務全般を得意としています。
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